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| 施設資格 | 日本脳神経外科学会訓練施設(A施設) |
|---|---|
| 対象 | 原則として、総合診療方式による研修終了者=特定の偏った分野だけしか研修していない、いわゆる「専門馬鹿医」指向の方の採用はお断りいたします。 |
| 研修期間 | 1から3年間 |
| 研修目標 | 内 科的疾患の対処法を理解・経験した上で、脳神経外科専門医になるための知識、臨床経験を積む=一般的な脳神経外科疾患の手術適応を決定し、基本的な術式の 計画を立て、術者として遂行できる実力を養成する。ちなみに脳神経外科の専門医試験は6年間の臨床経験終了後に受験できます。 |
| 研修後の進路 | 研修終了後の進路は自由に決めていただいてかまいませんが、当院で脳神経外科のスタッフとして残ることは当初からは確約できません。すなわち、残れるかどうかは、実際の研修中の評価によります。 |
| 当院の状況 | 当院は、地方の中核病院で、診療圏人口100万人、年間救急外来受診者数は5~6万人(1次から3次救急すべてを含む)、1日外来患者数は3千人以上です。 脳神経外科の診療実績、疾患別内訳は、当院HP中の「各部署、診療科、センターの案内」の「脳神経外科」の項目、あるいは市民講座のなかの「クモ膜下出血について」を参照にしてください。 |
ご存じの通り、脳神経外科は、麻酔科とともに他科に先駆け、専門医制度を導入しました。そして、現在、脳神経外科専門医は6千人を超え、非専門医の 数倍に達しています。端的に言えば、脳神経外科専門医の希少価値はありません。だからといって、専門医の価値がないかというと、そうでもありません。「脳 神経外科」を標榜する最低限の必要条件としての価値はあります。すなわち、専門医の資格がないと、脳神経外科医として認められないのです。
と ころで、脳神経外科の手術はそれほど多いわけではありません。予定手術だけしかない大学病院、手術の大部分が脳腫瘍だという大学病院、あるいは年間手術数 が100件に満たない病院もかなりあります。ですから手術をしない、あるいはできない、名前だけの「脳神経外科専門医」が多いのは事実です。
た とえば、脳神経外科で代表的な手術である脳動脈瘤クリッピングの手術についてみてみましょう。この手術は、日本全国で年間1.5万人に行われていますの で、単純に計算すれば、専門医一人あたり年間2件強しかできないことになります。手術を行うのは、特定の脳神経外科医に集中しているのが現状ですから、こ の手術の経験を必要十分に積んだ脳神経外科専門医は、実際のところ千人にも満たないといわれています。
そのような厳しい状況下で、脳 神経外科医になることを志望された皆様のご決心は大変貴重なものと思います。当科が、御期待に十分応えられるかは保証いたしかねますが、手術ができる「脳 神経外科専門医」の養成・教育には全力を尽くす所存です。(外科系「切って、なんぼ?」の世界ですので)
当科の疾患別入院件数、手術 内容はこのHP前述の箇所を参考にしてください。一般地方病院の脳神経外科ですので、急病である脳卒中・頭部外傷が多い傾向にあります。また、最近では血 管内手術が増加しており、今年の上半期は動脈瘤手術50余例中、過半数を占めています。IVRは脳神経外科では注目分野です。とはいえ、やはり、通常の開 頭手術の重要性が低下するわけではありません。
なお、当然ですが、基礎研究はできません。
研修責任者は冨田伸(主任部長)、他、専門医が5名、前期・後期研修医若干名です。
再言いたしますが、日本にたくさんいる、いわゆる「専門馬鹿医」にならないことは今後ますます重要になります。そのためには、総合診療方式の前期研修の2年間を終了した方が対象です。卒後2年間、脳神経外科のみを研修した方は望ましくありません。
各年度の研修内容のおおよその目安を呈示します。
| 救急待機 | 1ヶ月間に7~8日ある。緊急疾患の入院・手術適応を判断し、専門医と相談し、適切な対応ができることを目指す。また、手術にならない疾患・外傷については、前期研修医を指導しながら対処する。 |
|---|---|
| 病棟業務 | 術後患者の管理はもちろん、脳神経外科的原因以外での急変も多いので、適切に対処、該当各科にコンサルトできるようになる。 |
| 手術 | 開頭の方法、体位の取り方一般を修得する。慢性硬膜下血腫、シャント術、脳表の髄膜腫の術者になる。専門医の行う手術の助手を務める。血管内手術の助手になる。緊急手術では、外傷による血腫除去術の術者になる。 |
| 検査 | 各種検査の適応を理解し、オーダーする。中枢神経系の画像診断を学習する。また、脳血管撮影を専門医の指導のもとで行う。 |
| 他科との関連 | 脳神経外科と関係することが多い眼科、耳鼻科、救命救急科を希望に応じて数ヶ月間ローテートすることは可能です。 |
上記に加え
| 手術 | 前期研修医が行う慢性硬膜下血腫の血腫洗浄術の指導、顕微鏡下での血腫除去術、腫瘍摘出術を経験する。 |
|---|---|
| 検査 | 通常の脳血管撮影を専門医の指導なしで単独で行う。 |
| 外来 | 自分で手術をした患者を中心に外来診療(再診)を行う。 |
さらに上記に加え、手術適応の決定、各自の能力に応じ、血管内手術、開頭クリッピング術、頭蓋底腫瘍の術者になる。
なお、毎朝7時半から抄読会、症例検討を1時間程行っています。後期研修医は文献抄読を少なくとも週に1回は行っていただきます。(専門医試験勉強をかねています)
当院のような地方の一般病院では、座学より耳学問、理論より経験が重要です。また、実際に患者を目の前にしたとき、家族への説明も含め、きちんと対処できる実力を実践の場で身につけることを重視しています。
脳神経外科は救急・重症患者が多く、忙しい、きつい、つらいという負のイメージがあります。実際そうかもしれません。そんな中でも、当科では、グループ診療を行っているので、定期的に完全休息がとれます。
週末・祭日には待機の医師がすべての患者に対応・診療する体制になっています。ですから、住居は病院内にありますが、オフの時はコールされることはありません。
平日の開始時刻は7時半と早いのですが、自分の仕事を終えれば、救急待機日以外は、時間外勤務をする義務はありません。休みも取らずに、だらだらと夜中まで仕事をすることは、かえって心身の健康を害し、注意散漫から医療事故につながると考えているからです。