シニアレジデント研修

Program内科専門研修プログラム

シニアレジデントプログラムの特徴

  • 1次から3次まで年間6万人が来院する救急外来と一日約3,600名に及ぶ外来を基盤に、平均13.6日と短い平均 在院日数の入院病棟を兼ね備えており、多くのcommon diseaseを経験するのに事欠かない環境がある。また、当院は地域の最終病院でもあり、専門的な高度医療を必要とする疾患や希少疾患も多く経験できる。
  • 各種カンファレンスが多く企画され、図書館も充実しており研修をする環境が整えられている。
  • 定期的外国人医師の来院があり、米国の一流の臨床医に教わるチャンスがある。
  • 特養老人ホーム、老人保健施設、訪問看護ステーション、緩和ケア病棟、付属診療所を併設しており、地域に根ざした医療が実践できる。
  • 学閥がなく、各科の垣根がなくコンサルテーションしやすい。
  • 剖検数が日本で常に一位であり、CPCやMortalityカンファレンスが定期的に行われており、臨牀と病理の照合、結びつきが重視されている。
  • シニアレジデント2年目に内科認定医を取得し、シニアレジデント3年目以降の各科専門医の取得を目指す。

Program各プログラムについて

1)Asahi GIM Clinical Fellowship Training Program

目的・特色
  • イチロー型内科医:総合診療内科、腎臓内科・透析科、呼吸器内科、血液内科、神経内科の合同病棟で、上記各科のcommon diseaseをまんべんなく同時に経験し、イチロー型内科医の素養を育成する。指導は、各科の指導医がattendingとして各科当該疾患の指導にあたる(各科到達目標は以下にある各科プログラムを参照)。
<研修例>
  総診 神内 呼吸器 血液 腎・透析
研修医 2 1 3 2 2 10名
  • 北米型病棟でベッドフリーの立場:直接の患者受け持ち医は、初期研修医チームが担い、初期研修医の上級医として、attending doctor(指導医)とともに患者管理に関わる。細かな病棟業務が免除されるため、余裕のある研修スケジュールを構築することが可能となり、研修に集中できる。研修医とともに患者を受け持つため、各科専門医の受験資格を得るための症例数は十分確保できる。
  • 他科ローテートも可能:循環器内科、消化器内科、アレルギー・膠原病内科は単科で独立しているが、希望に応じてそれぞれを単科ローテートすることも可能。
  • 臨床研究の必修化:臨床研究支援センターにて、定期的に統計学講師の指導のもと臨床研究を行う。
  • オフの確保:当直明け15時まで、週末1日の完全オフを確保する。
研修期間 2年(日本内科学会認定医の取得が可能)

2)内科ローテートコース

目的・特色 内科全般を総合的に診療できるジェネラリストを養成するプログラムである。
当院において外来診療、各種検査業務、病棟業務(内科各専門科を一定期間ローテートする)の研修を通して認定内科専門医取得を目指し、一般内科医、内科指導医としての能力の基礎を習得する。
あるいは将来研究者または専門医を目指すことに先立ち、より深く一般内科全般の知識・技能を修得することを目的とする。
研修期間 1から3年

3)内科専門医コース

目的・特色 プライマリケアにも対処できる内科専門医を養成するプログラムである。
内科全般を研修するとともに、専門医としてより高度な知識・技能を習得し、研修終了後は各専門学会の認定医、専門医の取得を目指す(消化器、循環器、呼吸器、腎臓・透析、血液、神経、リウマチ膠原病・アレルギー、糖尿病各内科専門医コース)。
研修期間 1から3年
各専門医資格を取得するためにはさらに研修年数を必要とする場合がある。
※ 各専門医コース参照

4)General Internistプログラム

目的・特色 どんな環境でも働ける臨牀能力をもった内科医を育成し、総合内科医、家庭医、専門医いずれの進路にも役立つような基盤をつくることが目的。
旭中央病院付属診療所、約200床の中規模地域病院、約1000の病床を抱える当院を併せた3つの医療機関での研修で構成されたプログラム。
このプログラムでは、3つの医療機関での研修で構成されているが、プログラム責任者が自ら派遣先に出向き直接指導にあたるなど、一貫した育成をこころがけている。プログラム修了後は、当院で継続勤務し、各学会の認定医の習得も可能。
研修期間 2から3年

Program研修終了後の進路

研修成果によっては当院のスタッフとして採用される。必要により引き続き当院にて専門医取得のための研修を継続する。

Program各プログラムの概要

I.Asahi GIM Clinical Fellowship Training Program

II.内科ローテートコース

目的・特色

内科全般を総合的に診療できるジェネラリストを養成するプログラムである。

当院において外来診療、各種検査業務、病棟業務(内科各専門科を一定期間ローテートする)の研修を通して認定内科専門医取得を目指し、一般内科医、内科指導医としての能力の基礎を習得する。

あるいは将来研究者または専門医を志望するに先立ち、より深く一般内科全般の知識・技能を修得することを目的とする。

研修期間 1から3年
研修過程 1年目
  • 内科は、消化器・血液病棟、循環器・呼吸器病棟、腎臓・透析病棟、膠原病・アレルギー・内分泌代謝・神経・老人病棟の4部門および集中治療室に分かれてお り、すべての病棟を2ヶ月以上(集中治療室は1ヶ月以上)それぞれローテートすることにより内科全般の知識・技能に習熟するとともに当院における診療シス テムの特色を理解する。受持ち患者数は、科によって異なるが10-15名。
  • 各科ローテート中は、コンサルトチームの一員として各科、救急外来からのコンサルトに応じる。
  • 月3回の救急外来当直と週1-2回の救急外来日直(半日)を担当する。
    週1回の内科外来(再診)を担当する。
  • 上部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、心臓超音波検査の研修を行う。
  • 病棟・救急外来における研修医指導の補助を行う。
  • 内科関東地方会に症例を発表する。
2・3年目
  • 2年間を通じて内科全部門(各4-6ヶ月)および集中治療室をローテートし、より深く内科全般の知識・技能を習熟する。
  • 各科ローテート中は、コンサルトチームの一員として各科、救急外来からのコンサルトに応じる。
    月2-3回の救急外来当直と週1回の救急外来日直(半日)を担当する。
  • 週1-2回の内科外来(再診、新患)を担当する。
  • 上部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、心臓超音波検査の研修を行う。
  • 病棟・救急外来における研修医指導の補助を行う。3年目は指導医として研修医教育において中心的な役割を果たす。
  • 内科関東地方会に症例を発表する。さらに内科学会総会および/またはその他各専門学会に演題を発表する。
  • 内科学会認定内科医を取得する。

III.内科専門医コース

目的・特色

プライマリケアにも対処できる内科専門医を養成するプログラムである。

各専門学会の認定医、専門医の取得をめざす。

研修期間 1から3年
研修過程 1年目
  • 内科は、消化器病棟、循環器病棟、呼吸器・血液病棟、腎・透析病棟、膠原病・アレルギー・内分泌代謝・神経内科・老人内科病棟、集中治療室の6つの部門に分 かれており、それぞれ2ヶ月以上(集中治療室は1ヶ月以上)ローテートする。受け持ち患者数は、科によって異なるが10-15名。
  • 1年目は、すべての部門をローテートすることが望ましいが、希望に応じて希望科を中心にローテートすることも可能。
  • 各科ローテート中は、コンサルトチームの一員として各科、救急外来からのコンサルトに応じる。
  • 月3回の救急外来当直と週1-2回の救急外来日直(半日)を担当する。
  • 週1回の内科外来(半日)を担当する。
  • 内科関東地方会に症例を発表する。
2年目
  • 希望科を6ヶ月以上ローテートし、残りは他の内科を希望に応じて自由に選択しローテートする。希望科以外の病棟のローテート期間は各人の希望に応じるが少なくとも2ヶ月以上ローテートする。受け持ち患者数は、科によって異なるが10-15名。
  • 各科ローテート中は、コンサルトチームの一員として各科、救急外来からのコンサルトに応じる。
  • 月3回の救急外来当直と週1-2回の救急外来日直(半日)を担当する。
  • 週1-2回の内科の再診外来を担当する。
  • 内科学会認定医を取得する。
  • 希望科での研修過程は各科コースを参照。
3年目
  • 希望科を1年間通してローテートする。受け持ち患者数は、10~15名。
  • コンサルトチームのチームリーダーとして各科、救急外来からのコンサルトに応じる。
  • 月3回の救急外来当直を担当する。
  • 週1-2回の内科の新患外来もしくは再診外来をそれぞれ担当する。
  • 指導医として研修医の指導を行う。
  • 希望科での研修過程、専門医取得については

IV.General Internistプログラム

目的 どんな環境でも働ける臨牀能力をもった内科医を育成し、総合内科医、家庭医、専門医いずれの進路にも役立つような基盤をつくることが目的。
旭中央病院付属診療所、約200床の中規模地域病院、約1000の病床を抱える当院を併せた3つの医療機関での研修で構成されたプログラム。
このプログラムでは、3つの医療機関での研修で構成されているが、プログラム責任者が自ら派遣先に出向き直接指導にあたるなど、一貫した育成をこころがけている。プログラム修了後は、当院で継続勤務し、各学会の認定医の習得も可能。
研修期間 2から3年
研修過程

具体的ローテート例を図に示す。
期間は2から3年で、中規模病院では少なくとも2ヶ月以上1年以内継続研修し、残りを旭中央病院と付属診療所で行う。

<旭中央病院でのローテート>
各専門内科、一般内科、Medical ICUを数ヶ月ずつローテートする。
内科各科では、研修医、指導医とともにチームを組み、診療にあたる。救命救急センターや他科からのコンサルトに対して、コンサルトチーム(待機)のファー スト(コンサルトを最初に受ける役目)として指導医とともに初期診療にあたる。各科の事情によるが、4から5日に1回程度、コンサルトチーム(待機)に入る。

期間中内科以外に小児科などの他科ローテートや米国姉妹病院への臨牀留学も可能。
1から3次を受け入れる救急外来では、月2から3回で内科だけではなくすべての科にわたる疾患を経験する。

病院外来研修は、旭中央病院での研修中、総合診療内科として内科初診外来と再診外来をそれぞれ週一回半日担当する。初診外来は、指導医とともに担当する。 専門外来への振り分けにとどまらず、その場での診断、治療開始を目指し、可能なら自身の再診外来でフォローアップを行う。再診外来では、一般内科患者の継 続診療を行い、初診外来からの2診目外来も行う。診療所では、週一回半日の外来診療を行う。日常診療でよく遭遇する主訴に対しての診療や生活習慣病の管 理、生活指導、ワクチン接種などを行う。
外来後カンファレンスで症例検討や基本レクチャーによるフィードバックを受ける。

<中規模病院での主な研修内容>
総合内科病棟の入院患者の管理、救急外来で内科疾患の救急車当番、週1回の退院患者のフォローアップ外来を行っている。卒後5年目と3もしくは4年目の二 人がチームとなって旭から派遣され、現場には病棟内科指導医が2名おり、週2回旭中央病院からの指導医による回診とレクチャーが行われている。研修日が週 1日設けられており、旭中央病院にて専門的検査手技の研修が継続して受けられる。


<病院型総合内科でのコアレクチャーの内容>
  • 高血圧外来診療シリーズ
  • 糖尿病外来診療シリーズ
  • 意識障害の診かた
  • めまい
  • しびれ
  • 腰痛
  • 咳嗽
  • 呼吸困難
  • 脱水
  • 下痢(急性)
  • 心不全のスクリーニング
  • 肺炎のスクリーニング
  • 肺塞栓症のスクリーニング
  • 深部静脈血栓症のスクリーニング
  • てんかんのスクリーニング
  • イレウスのスクリーニング
  • 虫垂炎アップデート
  • 胆嚢炎アップデート
<病院型総合内科で担当した疾患>
  • V(vascular):脳梗塞、TIA、てんかん、慢性硬膜下血腫、肺塞栓、末梢動脈閉塞、SMA塞栓症、心不全、狭心症、心房細動
  • I(infection):無菌性髄膜炎、肺炎、膿胸、粟粒結核、IE、UTI、多発肺膿瘍・肝膿瘍、敗血症(SMA塞栓、胆管炎、胆嚢炎)、膵炎、急性胃腸炎、COPD、喘息、気胸、直腸潰瘍、胃潰瘍、食道潰瘍、イレウス、疥癬
  • N(neoplasm):AML、骨髄増殖性疾患、肺癌、前立腺癌、膀胱癌
  • D(Degenerative):亜急性連合性脊髄変性症、認知症、パーキンソニズム、脊髄小脳変性症
  • I(Intoxication、Idiopathic):急性薬物中毒、CO2ナルコーシス、めまい症、症候性一過性喉頭痙攣
  • C(Congenital):
  • A(Autoimmune):Sjogren症候群、再発性多発性軟骨炎
  • T(Trauma):電撃傷、熱中症、腰椎圧迫骨折
  • E(Endocrine):糖尿病、DKA、DM性ケトーシス、尿崩症、インスリン自己免疫症候群、高/低K血症、高/低Na血症、VitB12欠乏症、悪性高血圧、貧血、脱水症、横紋筋融解症、SIADH
  • P(Psycho):自殺企図、うつ性昏迷
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